春から夏にかけて、どこからともなく「ホーホケキョ」と聞こえてきて、口笛で真似したことはないでしょうか?

そして応答するように再び鳴き声が聞こえてきたことは?

返事がもらえた!と人は喜ぶでしょう。

しかし、ウグイスにとっては一大事かもしれません。

ウグイス 鳴き声 口笛

ウグイスの鳴き声に口笛で返したら…

人の感覚からすると、口笛に対するウグイスからの返答は、仲間だと思ってくれているのかなとか、一緒に歌ってくれているという考えになりますが、ウグイスにとっては警告や警戒などの意味になり、ケンカの合図になってしまう恐れがあるのです。

ウグイスの鳴き声は求愛と縄張り主張

「ホーホケキョ」をざっくりと人間的に解釈すると、「この辺りは僕の縄張りだよ!女の子だけは大歓迎!!」となります。

あの特徴的な鳴き声はオスだけが繁殖期前に縄張り宣言するのと同時に、メスにラブコールを送っているのです。

それに口笛で真似をしたとなると、ウグイスにとっては、「いやいや、ここら辺は俺の縄張りだ」と聞こえ、敵が出現したとなるのです。

鳴き声の高さや種類でもその意味は変わってくるようです。

それまでと変わらない調子なら、「僕の鳴き声の方が上手でしょ?あんな変な鳴き声のやつは放っといて女の子大歓迎!!」で、低く聞こえたら「僕の縄張りだっていうのが聞こえないの?ケンカ売っているなら買うよ?彼女欲しい」というような具合です。

「ホーホケキョ」だけならまだ良い方ですが、「ケキョケキョケキョ」という小刻みな鳴き声になると、「え!?何!?誰!?こっち来るな!!女の子以外!!」と驚いて警戒している、あるいは威嚇をしているということになります。

そんな鳴き声が聞こえたら真似をしないで大人しく引き下がりましょう。

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綺麗な鳴き声のためには有効手段?

江戸時代の寛永の頃、ある人物が自分の所のウグイスの鳴き声が気に入らず、他の場所から良い鳴き声のウグイスを取り寄せて放鳥したところ、段々と良い鳴き声が増えたという話から、ウグイスは周りの鳴き声を学習することがわかります。

よそから引っ越してきた人が、その地の訛りを覚えるようなものですね。

口笛にもそういった影響力があると言えます。

人が美しい鳴き声を何度も真似したら、ウグイスも学習と対抗をして美しい鳴き声になるでしょう。

逆も然りです。

自然のままの鳴き声を愛するなら、口笛を吹かないことをお勧めします。

まとめ

こっちが上機嫌で真似したら、向こうは不機嫌になってしまうので、近い所、聞こえる範囲内では口笛を吹かない方が良いでしょう。

ウグイスの声が聞きたい時には有効と言えますが、向こうの穏やかでない心中を察して、一声か二声だけで済ませましょう。

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