ウグイスといえば「ホーホケキョ」という美しいさえずりが一般的ですが、ウグイスはこの美しいさえずりのほかに笹鳴きと呼ばれる鳴き声があるのをご存じでしょうか?
今回はこの笹鳴きについてご紹介していきます。
ウグイスは季節によって鳴き声が変わる
ウグイスは春告げ鳥とも呼ばれており、日本人の中で春の訪れを告げる鳥として広く親しまれています。
「ホーホケキョ」という美しいさえずりをするというイメージが強いと思いますが、ウグイスのさえずりは1年中聞けるというわけではなく、季節によって鳴き声が変わります。
ではどういった鳴き声の種類があるのでしょうか。
春先の繁殖期はさえずり
一般的に「ホーホケキョ」という美しいさえずりを聞くことができるのは春先のウグイスの繁殖期だけです。
このさえずりをしているのはウグイスのオスのみで、自分の子孫を残すためにメスへの求愛行動のためにこのさえずりをしており、多い時では1日に1000回ほどさえずりをすると言われています。
また、このさえずりには自分の縄張りを守る縄張り宣言や、子育て期間中に自分の縄張り内に外敵が侵入してきた場合敵の侵入をさえずりでメスに知らせるといった役割もあります。
繁殖期を過ぎると笹鳴きへ
ウグイスは春先の繁殖期を過ぎ、秋から次の年の春頃までさえずることをしなくなります。
全く鳴き声を聞くことがなくなるというわけではなく、笹鳴きと呼ばれる「チャッチャッ」というスズメの鳴き声と舌打ちを混ぜたような鳴き声になります。
笹鳴きは地鳴きとも呼ばれており、ウグイスの日常的な鳴き方で仲間同士の連絡手段として使われています。
笹鳴きは連絡手段の鳴き声のためオスだけでなく、メスも同じ鳴き方をします。
地鳴きと笹鳴きは同じ意味
ウグイスの地鳴き笹鳴きとも呼ばれていますが、これはウグイスの鳴き声が俳句に登場するからではないかと考えられています。
地鳴きでは言葉の響きが良くないため、俳句で言葉の響きを考える上で言葉の短縮や響きを考慮して笹鳴きと言われるようになったのではないかと言われています。
まとめ
ウグイスは季節によって鳴き声が変わり、一般的に知られている「ホーホケキョ」という鳴き声は繁殖期のオスのさえずりです。
繁殖期を過ぎたウグイスは翌年の春先までは、笹鳴きと呼ばれる「チャッチャッ」という鳴き声をしています。
この笹鳴きは地鳴きとも呼ばれており、どちらも同じ意味でウグイスが仲間同士の連絡手段として使われています。