ウグイスというと「ホーホケキョ」という美しいさえずりをイメージする方が多いと思いますが、ウグイスの卵の色や大きさはどのくらいかご存じでしょうか?
ウグイスの卵はある鳥の卵と姿形がとてもよく似ていると言われています。
今回はそんなウグイスの卵や子育て事情についてご紹介していきます。
目次
ウグイスの卵とホトトギスの卵は色や大きさが似ている
ウグイスの卵は鳥類の中では赤味のあるチョコレート色と珍しい色をしています。
このウグイスに良く似た卵を産むのがホトトギスです。
ではなぜホトトギスとウグイスの卵の色や大きさは似ているのでしょうか?
ウグイスはホトトギスの卵を育てることも多い
ホトトギスは托卵性のためウグイスの卵よりもわずかに大きな卵を、ウグイスが巣を空けた隙に1つ産みます。
ホトトギスの卵は平均3グラムでウグイスの卵は1.5グラムと、ホトトギスの卵よりも少し小さくなっています。
ホトトギスの卵はウグイスの卵よりも少し大きいですが、鳥は卵の色や大きさが多少異なってもそれほど気にせず、特に自分の卵より少しだけ大きい卵は受け入れやすいという性質を持っているためウグイスもホトトギスの卵を何の違和感もなく、受け入れると言われています。
ウグイスの卵は14日ほどで孵化する
ウグイスの卵は14日ほどで孵化しますが、ホトトギスの卵はウグイスよりも2~3日早く孵化します。
ホトトギスのヒナは孵化後の疲れがなくなると同時に、巣の中に残っているウグイスの卵を自分の背中に乗せ、ウグイスの卵を巣の外に放り出してしまいます。
ウグイスは自分の卵が外に放り出されても、一旦巣の外に出されたものにはほとんど興味を示すことはないため巣に残ったホトトギスのヒナを自分の子どもと思い、愛情を持って子育てをしていきます。
ホトトギスとウグイスのヒナが共存することは難しい
同じ巣の中にウグイスとホトトギスの卵がある場合、ホトトギスの卵のほうがウグイスよりも早く孵化し、ホトトギスのヒナによってウグイスの卵は全て外に放り出されてしまうため、2つのヒナが同じ巣の中に共存するのは非常に難しいと言われています。
万が一、ウグイスのヒナが孵化し、ホトトギスのヒナの攻撃を免れることができた場合、ホトトギスの攻撃本能は3日ほど経過すれば消滅するため、その後は兄弟として共存していくと言われていますが、このような例はきわめて珍しいと言われています。
家の庭の南天の木に、ウグイスが巣を作りました。
赤茶色の可愛い卵が5つ、巣の中に確認できました。
ホトトギスが托卵する事もあるらしく、全部がウグイスかどうかは分かりませんが、無事に元気に成長してくれたら良いなと思います(^_^) pic.twitter.com/Rmldiov78c— 北川菜園 (@Kitagawa_saien) 2016年6月21日
まとめ
ウグイスの卵は赤味のあるチョコレート色といった珍しい色をしていますが、托卵性のホトトギスもウグイスと同じような形をした卵を産みます。
ホトトギスはウグイスの隙を狙って巣の中に卵を産みますが、色や大きさがほとんど同じなため、ウグイスはホトトギスの卵と気付かずに子育てをしていきます。