ウグイスといえば「ホーホケキョ」という鳴き声で、春の訪れを実感する方も多いと思いますが、春以外にウグイスの鳴き声を聞く機会はほとんどなくなってしまうのはなぜなのでしょうか?
そこで今回はウグイスはなぜ春にのみ鳴くのかということについて、紹介していきます。
なぜ春のみウグイスは鳴くのか?
ウグイスは冬の寒い間は暖かい場所にいて、暖かくなってくる春がやってくると山野に下りてきて自分の子孫を残すために繁殖し、子育てをすると言われています。
ウグイスの繁殖期は春頃が主となり、この時期は自分の子孫を残すためにウグイスのオスは「ホーホケキョ」という美しいさえずりでメスに求愛行動をします。
ウグイスの繁殖期は春から初夏にかけて行われるためウグイスのさえずりも、地域によっては夏頃まで聞くことができるといわれています。
繁殖期が終わると共にさえずりも終わる
ウグイスは繁殖期が終わるとさえずりをすることはなくなります。
さえずりはしませんが、地鳴きと呼ばれる「チャッチャッ」という低い鳴き声に変わります。
この鳴き声はウグイスのさえずりと比べるととても小さい鳴き声のため、「ホーホケキョ」という鳴き声のイメージが強い人間の耳には聞こえにくいといえるでしょう。
夏頃にウグイスを見かけたときに、耳を澄ませてみればひょっとすると地鳴きの鳴き声を聞くことができるかもしれません。
日照時間によって鳴き声は変化する
ウグイスのオスのさえずりには日照時間が関係していると言われています。
日が長くなることでウグイスのオスの体内にある特定の物質が反応し、脳が刺激されることで喉の筋肉が発達してくると考えられています。
喉の筋肉が発達することで「ホーホケキョ」という難しいさえずりが練習によって可能になり、美しく鳴くことができるようになると言われています。
繁殖期が過ぎ、日照時間が短くなるにつれ発達した喉の筋肉も沈静化され、再び暖かい春が訪れるまでは、低い地鳴きになります。
地鳴きはオスだけでなくメスも鳴き、ウグイス同士の連絡手段になっています。
まとめ
ウグイスが春に鳴くのは繁殖期が訪れ、オスがさえずりでメスにアピールするためと考えられています。
なぜ春にしか鳴かないのかということですが、ウグイスは春先の繁殖期を過ぎると、喉の筋肉が沈静化するため「ホーホケキョ」というさえずりから地鳴きと呼ばれる小さな鳴き声に変化します。
この鳴き声は人間の耳には判別しにくいため、春にしか鳴いていないと思いがちなのかもしれません。